学校の基礎知識と基本概念
校舎の建築的考え方
今回は個性的な校舎ではなく一般的な校舎について。基本的にシンプル思考。
インターナショナルスタイル(不要なデザインを取り払い縦横を意識したモダン式統一化概念)を意識。
RC構造のラーメン構造
全国一律の統一規格は特別ないが、設計には文部科学省の「高等学校施設整備指針」を基本とし、各都道府県や設計者が共通の標準的構造・寸法を参考にして設計しているため、結果として似たような形になる傾向(インターナショナルスタイル色)が強い。
学校建築の歴史
校舎の配置
設計に当たって方角も意識すると良い。学校の校庭は校舎の南側にあるのがほとんど。
採光の関係で、多くの学校の教室は窓側が南、黒板側が西、廊下側が北の配置になっている。
黒板に向かって左側が南になっているのは、右利きの人が右側に窓があると右から光が入って手元が影になってしまうため。
よって、教室の出入り口(廊下)は黒板に向かって右側にある。
したがって、左右対称の校舎にする場合は、ファサードや入り口は北側になり、ファサードから見える窓は教室側ではなく廊下側の窓になると思われる。
階段は一旦南側に向かって昇降するが、廊下が北側なので踊り場を通じて北側に屈曲する感じでモデリングする。
校舎各部の基本設計
教室
教室のサイズ
幅8〜9m × 奥行き8〜9m × 高さ3m実際の学校で標準的なサイズ
教室の窓のサイズ
外側
幅1.8m程度を4枚連続。欄間で上下を区切って計8枚。
上の方が短め。
大きく、2段に連なる連窓 → 教室(採光が重要)
廊下側(高窓)
廊下側は高窓になる。幅は約1m。高さは約50cm。
教室のドアのサイズ
| 高さ | 約2m |
| 幅 | 約90cm |
| 厚み | 約3〜4cm |
廊下
廊下のサイズ
幅1.8~2.5m教室と並列配置(片廊下)は、1.8m以上、中廊下(両側に教室)は2.3m以上と決まっている。
現代では片廊下でも通路幅が2.3~2.5mも多い。
都会は土地が狭いため中廊下型が多い。
高さ 約3.0〜3.2m 天井高+スラブ厚含む。
教室と同じ高さで良い。
廊下の柱
柱が教室側と外側に共に4m間隔で存在する。ということは外観から見える柱の区切りは、教室は8〜9m幅なので、柱ごとに教室があるのではなく、2区切りで教室1つということになる。
ちなみに電気の数は学校によってばらばらだが、柱より少ない場合が多いみたい。
しかし色々見ていると
- 柱が教室側と外側共に存在する廊下
- 柱が外側だけ存在する廊下
- 柱が存在しない廊下
がある。
柱が教室側と外側共に存在する廊下
柱が外側だけ存在する廊下
柱が見えない廊下
柱の設計の方法
柱が外側だけ存在する廊下は、教室側は仕切りのみになっているか、柱が教室側に内包されている。そしてこれは憶測だが、
柱が廊下から見える場合は内側に柱があり外観がまっすぐでシンプルで、
反対にこのように柱を外側に突き出す設計をすれば廊下側は柱が無いように見えてまっすぐ綺麗にシンプルな廊下にできるということかと思う。
そして、最近はモダンスタイルで柱を外側に細長く設置することで、日除けする効果がある。
柱のサイズは、40~60cm×40~60cm前後で直方体。
ここで躓いたのが、内側にも柱が見える構造の場合は、外側に見える部分と内側に見える部分はテクスチャが異なるので別オブジェクトにしないといけない。
外壁
壁の厚さは約20cm(RC構造)窓の上には庇(ひさし)を設置する。
柱の二つに一つに縦樋を設置する。
外壁と内壁は別々のテクスチャになるため、別の面で作成(オブジェクトは一つでもよい)。
階高
(床〜床)約3.5m前後。スラブ厚+天井懐(ふところ)含む。
階数
建物構造 RC造3〜4階建てが一般的。最初は3階建くらいが良い。
ファサード
中央に窓と一番上に時計。階段室と屋上出入口塔屋
屋上で一部高い部分が屋上の位置口になる。例えば左右対称で正面中央に出っ張りがあればそこが階段室で屋上に繋がっている構造。
屋上床から塔屋の天端までは2.5m~3m程度。
こういう構造は真ん中に階段があることになる。
しかしそうなると下駄箱を置くと結構キツキツになりそう。
そういう意味では、
このように少しずらした構造にすると動線も自然で楽になりそう。
階段の幅は、屋内は1.4m以上、屋外で0.9m以上と決まっている。
イラストやマンガでは中央に塔屋と入り口を設置して時計のあるデザインが多いが、見た目は確かに綺麗でインパクトがあるが、実際には下駄箱の設置が難しく、あまりこの例は見ないらしい。
やるならこのように全体的に幅を取るか、
一階のみ幅を教室分取って下駄箱を置くかかと。
上記の
もそうなってますね。
ちなみに階段一段の高さは約15〜17c.。高さは約26〜30cm。
追記
あとで気付いたが、現実では階段室が中央にない理由がもう一つある。
中央玄関は来客用で生徒は通常通らないため、通常は階段も下駄箱もない。
なので下駄箱は校舎端に設置し、動線的にも端に階段を設置するのが正しい。
作り終わってから気付いてしまった。
確かに母校もそうだった。
だからなんか設計がおかしくなったわけだ。
しかし、アニメやイラストでは中央に階段塔がある場合が多いのは確かで、となると下駄箱は中央に置くことになるのか…
確かに校舎の端の暗いところから、「お疲れ!」って出てくるシーンより、明るくて綺麗な正面玄関から「お疲れ!」って出てきた方がシーン的には映える。
アニメでは主人公は来客や先生ではなく生徒だから、正面玄関に下駄箱、で合っているのだろうか…
現実とアニメの設計の狭間を感じる一面だ…
追記
そういえばもう一つの母校は中央に生徒の入り口と下駄箱があり、サイドに正面玄関があるという、こう考えてみれば変わった構造だった。
どちらにしても、生徒用と教員用と、リアルにするなら二つ入口は必要なのかもしれない。
ま、そこは非現実さやあいまいさを出すのもいいかもしれないが、知っておいて意識しておくことは必要である。
サンプル
基本は左右対称と思っていいが、慣れたらこのような感じもいいですね。
アニメ調ならこのようなのもいいですね。
ラーメン構造
でも書きましたが、柱とパラペットの上の柵が参考になりますね。
作成手順
寸法もわかったので、まずはファサード中央を作成して、左右は配列して、それをミラーモディファイアでサクッと作れそうですね。用途にもよるが、VFXなら外観用と、内部(教室)用と分けた方がいいかも。
教室は全部作らずに、一つのみ、または別ファイルでシーンごとに作ると軽く出来る。
壁は内側外側別に面で作り、柱に関してはキューブで良い。
インターナショナルスタイルの校舎まとめ
- 左右対称
- 真ん中に階段室+時計
- 両端に屋外階段
- 窓は8つ(上下4つずつ)
- 屋上はパラペットで囲む
- RCのラーメン構造を意識
最後に・・・
今回は- 学校の基礎知識と基本概念
- 校舎各部の基本設計
- サンプル
- 作成手順
- インターナショナルスタイルの校舎まとめ
最後までお読み頂きありがとうございました。
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2025年07月10日